自己分析が異業界への転職成功を左右する

経験のない異業界への転職を成功させるには、徹底した自己分析が欠かせない。単に職場を変えるだけなら、これまでに築いた経験やスキルが、即役立つ武器となり自己PRもしやすいが、異業界の場合はそれが難しい。特に中途採用の場合は即戦力が求められる傾向が強いため、自己分析を行い、未経験ながらも活躍できることをアピールしていく必要があるのだ。

自身の強みを整理すべく、まずはキャリアの棚卸しから始めてみると良いだろう。過去の職歴を書き出し、その中でどのような経験を積み、どんな知識やスキルを身に着けてきたのかを一覧にしてみよう。また、特筆すべき実績や組織での役割、人との関わり合い方なども、自分という人間を知ってもらうための大切な情報となるため、余すことなくまとめ上げるのが大切だ。

ただ、これらの強みが、そのまま異業界や相手企業にとって通じるものとなるわけではない。業界が違えば求められる能力も異なるからだ。しかし異なる仕事でも、共通点が見付かることは少なくない。視点を変えて考えてみると、これまでの経験が役立つ場面があったり、スキルの応用で難なく対応できたりすることもあるだろう。その発見こそ自己PRとして活用することができ、相手企業からも好印象を獲得しやすくなるはずだ。無論、業界研究や企業研究も併せて行う必要がある。求められる能力への理解や、企業が欲する人物像を把握することで、自ずとアピールすべきポイントも見えてくるだろう。